Z世代に流行の「デカドリンク」からみる「大容量ドリンク」のインサイトと可能性

【AIインタビューによる自主調査レポート】

デカドリンク(大容量飲料)市場の購買実態

コスパ・健康意識・利用シーンから見る意思決定


自主調査の背景

本調査は、デカドリンク(大容量飲料)の認知状況・購買シーン・意思決定要因(価格/容量/味/チャネルなど)を把握し、購買を後押しする訴求ポイントと販売チャネル最適化の示唆を得ることを目的として実施しました。

15〜29歳を対象にオンラインで自由回答形式のインタビューを実施し、実際の回答者はZ世代(10代・20代)の男女66名でした。得られたデータに対して、テキストマイニング・クラスタリング・質問カテゴリ分析を行い、行動背景と意思決定の構造を整理しています。


調査結果の要約

  • 市場構造:

    「大容量コスパ共有派」(60.6%)と「低認知・コスパ重視層」(39.4%)の二極化が確認された。
  • 認知:

    『デカドリンク』は「1L以上/2L」という容量で想起される一方、言葉自体を知らない層も一定数存在した。
  • 購買決定要因:

    最重視は「味」で、次いで「コスパ」「価格」。容量の大きさだけでは購入に至らない。
  • 購入障壁:

    「飲みきれない」「糖分など健康懸念」「持ち運びの不便さ」が主要な回避要因として挙がった。

目次

  1. 調査から明らかになった主要ポイント
  2. 調査概要
  3. クラスタリング分析
  4. 質問セットコード分析
  5. 具体的なユーザーの声
  6. 主要な発見とインサイト
  7. ターゲット像の深掘り
  8. 統合分析と示唆
  9. 結論と提言

1. 調査から明らかになった主要ポイント

  • 市場は「大容量コスパ共有派」(60.6%)と「低認知・コスパ重視層」(39.4%)に二極化。前者はシェア、後者は飲み切りへの不安が特徴。
  • 『デカドリンク』の認知は「1L以上/2L」という容量での想起(54.5%)が最多だが、言葉自体を知らない層も存在する。
  • 購買決定要因は「味」が最重要で、次いで「コスパ」。味と経済性の両立が求められる。
  • 購入回避の三大理由は「飲みきれない」「健康懸念(糖分)」「持ち運びの不便さ」。

2. 調査概要

本調査は、「デカドリンク(大容量飲料)」に対する消費者の認知状況、購買行動、そして意思決定の背景にある要因を深く探ることを目的として実施されました。オンラインでのインタビュー調査を通じて、66名の貴重なご意見を収集しました。

調査方法 オンラインインタビュー
募集対象 15〜29歳の男女
実際の回答者 Z世代(10代・20代)の男女 66名
サンプル数 66名

調査参加者の属性

本調査は15〜29歳の男女を募集対象としましたが、実際にご回答いただいた66名は全員がZ世代(10代・20代)でした。性別では女性が約7割(69.7%)を占める構成となっています。

性別グラフ
年代グラフ(Z世代)
職業グラフ


3. クラスタリング分析

本調査では、回答者の傾向に基づき、2種類のクラスタリング分析(回答要約クラスタ・ペルソナクラスタ)を行いました。これにより、消費者のインサイトを多角的に捉えることが可能になります。

回答要約クラスタ分析

回答内容の要約に基づくと、市場は「大容量コスパ共有派」(40名, 60.6%)と「低認知・コスパ重視層」(26名, 39.4%)の2つの主要なセグメントに大別されることが明らかになりました。前者は複数人での飲用を想定している一方、後者は一人での消費と飲みきれないリスクに懸念を抱いています。

cluster_id cluster_label cluster_analysis user_count percentage
1 低認知・コスパ重視層 デカドリンクの用語/サイズ認識が曖昧で、購入経験は限定的。\n選択時は味と価格(コスパ)を最重視し、容量・立地・即時性やクーポン/ポイントも影響。\n回避要因は飲み切れない・重い・持ち運び不便・飽き・炭酸が抜ける。\n健康懸念は糖/カロリー・カフェイン・虫歯で、味変や無添加訴求が有効。 26 39.4
2 大容量コスパ共有派 1L〜2L中心の大容量飲料を、主にパーティー・スポーツ・猛暑時など複数人シーンでシェア前提に購入。\n購買場所はスーパー/ドラッグ主体で、即時性が必要な時のみコンビニ。\n選定軸は容量×価格のコスパと味。健康面では砂糖/カロリーを避け水や低糖志向、安心情報への関心も。\n課題は重さ・持ち運び/飲み切れ・保存/衛生で、持ちやすさや賞味期限、サイズ設計の改善ニーズ。 40 60.6

回答要約クラスタグラフ

ペルソナクラスタ分析

ユーザーの価値観やライフスタイルを考慮したペルソナ分析では、より詳細な3つのクラスタが浮かび上がりました。「コスパ健康社交ドリンカー」が過半数を占めています。

cluster_id cluster_label cluster_analysis user_count percentage
1 実用・コスパ重視層 味・容量・価格の実用価値を軸に選択。\n友人外出やパーティーなど特定シーンで需要が立ち上がる。\n関心は高くないが、利便性/冷たさ/飲みやすさに敏感。\n最終判断はコスパ・容量・ポイント・ブランドで最適化。 17 25.8
2 家族思いのコスパ健康派 コストパフォーマンスと価格に敏感で、容量重視の買い方を好む。\n自身と家族の健康・安全を重んじ、サイズや重さにも配慮。\n実用性と効率を優先し、買い物は手早く無駄を避ける。\n既知で信頼できる商品を選び、集まりでは便利さを重視。 15 22.7
3 コスパ健康社交ドリンカー 価格・コスパと健康志向を軸に飲料を選ぶ実用派。\n家族や友人とシェアできることを重視し、皆が楽しめる選択に配慮。\n味の良さやカフェ的体験も求めつつ、手軽さ・大容量を好む。\n一部は購入経験が浅く、選択肢理解にばらつきがある点がリスク。 34 51.5

ペルソナクラスタグラフ
ペルソナクラスタ比較グラフ


4. 質問セットコード分析

インタビューでの回答は、内容に応じて「質問セットコード」として分類・集計されています。これにより、消費者がどのような点に関心を持っているかを定量的に把握できます。

回答者分布(上位10件)

特に多くの回答が寄せられたのは、「容量の目安」(36名)に関する話題でした。これは消費者が「デカドリンク」という言葉から具体的なサイズを連想しようとしていることを示唆しています。次いで、「好みの味・フレーバー」(20名)、「Dその他(未分類)」(17名)が挙がっており、特定の飲用シーンとの結びつきが強いことが伺えます。

質問カテゴリグラフ

質問セット番号 質問セットコード コード名 定義 ユーザー数 割合(%) 実際の意見
1 A1-1 容量の目安 デカドリンクとみなす具体的な容量レンジ・閾値の言及。 36 42.4 1.5Lのペットボトル飲料(42392)\n700ml以上、コンビニなど(42424)\n1.5リットルから2リットル位のサイズかなと思います(42527)
3 C2-1 好みの味・フレーバー 個人(または同伴者)の嗜好に合う味を重視する観点。 20 19.2 味(42392)\n味(42406)\n味が第一で、第二に価格と容量です(42416)
4 D99 Dその他(未分類) 既存のいずれのカテゴリにも当てはまらない回答を集約するフォールバックカテゴリです。 17 25.8 好きな味であることや求めている容量があること。値段が手頃であること。(42411)
5 E1 飲みきれない・量が多すぎる悩み 容量が大きいことで、飲み残し・廃棄・購入回避が起きるといった不満や課題。 15 13.6 飲みきれなさ(42406)\n飲みきれない(42435)\n飲み切れない(42595)
3 C1-2 コスパ・単価の良さ 容量や満足感に対して割安であること(単価が低いこと)を重視する観点。 14 13.5 コスパの高さ(42424)\n1ミリリットルあたりの値段の安さが大事です(42527)\n味と値段(42595)
5 E4-1 糖分・血糖値・虫歯の不安 主に糖の摂取に伴う血糖値上昇や虫歯などへの具体的な懸念。 14 12.7 砂糖がどのくらい入っているか(42392)\n健康、糖分(42424)\n体に悪そうだからあまり買いたくない(42534)
2 B99 Bその他(未分類) 既存のいずれのカテゴリにも当てはまらない回答を集約するフォールバックカテゴリです。 13 15.7 そもそもデカをほとんど選びません。ですが検討するとしたら麦茶ですね。毎日水筒に入れて持っていくのですが家でパックを使ってつくる分では足りない時に活用するため(日常使用)です(42518)
5 E2 持ち運びにくい・邪魔・重い 大容量ゆえに重量や嵩張りで、持ち歩きや移動時の負担が増えるという不満や購入抑制要因。 12 10.9 重くて持ち運びに不便なことや飲みきれないこと(42394)\nその場で飲みきれないので荷物になること(42408)\n持ち運びするのにデカドリンクは邪魔なので(42428)
5 E99 Eその他(未分類) 既存のいずれのカテゴリにも当てはまらない回答を集約するフォールバックカテゴリです。 12 10.9 冷蔵庫がある場合なら良いが、常温で置いておくのは雑菌の繁殖などで抵抗がある。(42398)
2 B3-1 単価が安い(コスパ・まとめ買い代替) 容量当たりの価格が安い、または小容量複数本より得という判断で大容量を選ぶケース。 11 13.2 コスパがいいから(42404)\n居酒屋で友達と飲む時に、メガの方がコスパが良いので頼んだ(42484)

5. 具体的なユーザーの声

調査で得られた、消費者のリアルな声の一部をご紹介します。

ケース1: 男性・20代(学生)

Q: あなたにとって『デカドリンク(大容量の飲料)』とは具体的にどんなサイズ・商品を指しますか?また、その言葉や商品をどこで知りましたか?

A: 500ml以上のサイズを指します。コンビニやスーパーで知りました。

Q: 直近でデカドリンクを買った(または買おうか迷った)場面を、できるだけ具体的に教えてください(いつ・どこで・誰と・何をしていて・なぜ必要だったか)。

A: 友達とジムに行った帰りに喉が乾き、スポーツドリンクを大量に飲み干したくなったので買いました。

Q: デカドリンクについて、買わなくなる/避ける理由はありますか?(飲みきれない、飽きる、重い、健康・糖分、炭酸抜け、ゴミ、周りの目など)また、改善されたら買いたい点は何ですか?

A: 荷物になってしまうのが少しデメリットですね。

ケース2: 男性・20代(学生)

Q: あなたにとって『デカドリンク(大容量の飲料)』とは具体的にどんなサイズ・商品を指しますか?また、その言葉や商品をどこで知りましたか?

A: 1L以上の飲み物
「デカドリンク」という言葉は初めて聴いた

Q: 直近でデカドリンクを買った(または買おうか迷った)場面を、できるだけ具体的に教えてください(いつ・どこで・誰と・何をしていて・なぜ必要だったか)。

A: 家に牛乳が無かったり、飲みたくなったため、買って帰ろうか悩んだ

Q: デカドリンクについて、買わなくなる/避ける理由はありますか?(飲みきれない、飽きる、重い、健康・糖分、炭酸抜け、ゴミ、周りの目など)また、改善されたら買いたい点は何ですか?

A: 値段、体に悪い、絶対に必要で無い場合もある、飲みきれなかったりやめたりする可能性がある

身体に悪くない、値段が安い、日持ちする、味が美味しく飽きない

ケース3: 女性・20代(学生)

Q: あなたにとって『デカドリンク(大容量の飲料)』とは具体的にどんなサイズ・商品を指しますか?また、その言葉や商品をどこで知りましたか?

A: 1Lの紙パックや2Lのペットボトルなど
どこで知ったかは覚えていないが若者を中心に使われている言葉たと思う

Q: 直近でデカドリンクを買った(または買おうか迷った)場面を、できるだけ具体的に教えてください(いつ・どこで・誰と・何をしていて・なぜ必要だったか)。

A: 彼氏とお家パーティーをする際にデカドリンクと食べ物を揃えた。デカイ商品の方がパーティー感がでる。

Q: デカドリンクについて、買わなくなる/避ける理由はありますか?(飲みきれない、飽きる、重い、健康・糖分、炭酸抜け、ゴミ、周りの目など)また、改善されたら買いたい点は何ですか?

A: 炭酸は抜けてしまうと美味しくないため買うことが少ない。


6. 主要な発見とインサイト

データ分析から見えてきた、デカドリンク市場に関する主要な発見を掘り下げます。

発見1:購入場所は「スーパー」が圧倒的多数

デカドリンクの主な購入チャネルは「スーパーマーケット」であり、回答者の60.6%(40名)が利用しています。次いで「ドラッグストア」が42.4%(28名)と続きます。これは、価格の安さやまとめ買いの利便性が重視されている結果と考えられます。一方で、「コンビニ」での購入は27.3%(18名)に留まり、即時性が求められるシーンでの利用が中心であることが示唆されます。

購入場所グラフ

発見2:購買の決め手は「味」と「コストパフォーマンス」

消費者がデカドリンクを選ぶ際の最も重要な要因は「好みの味・フレーバー」(20名)であり、僅差で「コスパ・単価の良さ」(14名)、「価格の安さ」(11名)が続きます。容量の大きさだけでなく、味の満足度と経済合理性が強く求められていることが分かります。

購買決定要因グラフ

発見3:購入をためらわせる「3つの壁」

デカドリンクの購入を避ける理由としては、「飲みきれない・量が多い」(15名)、「糖分・血糖値への懸念」(14名)、「持ち運びの不便さ」(12名)が上位を占めています。これらの「量の壁」「健康の壁」「物理的な壁」を解消することが、市場拡大の鍵となりそうです。

回避要因グラフ


7. ターゲット像の深掘り

今回の調査から見えてきた代表的なユーザー像を、具体的な発言とともにご紹介します。

代表像:コスパ健康社交ドリンカー

この層は、友人との集まりやスポーツなど、複数人で過ごす時間を大切にし、その中でコストパフォーマンスを重視する傾向があります。健康への意識も比較的高く、単に安いだけでなく、成分にも気を配ります。

男性・20代(学生)さんの場合

「友達とのパーティーでコスパが良いから、大きいサイズのお茶を買うことが多いです。みんなで飲むものだから、変な添加物が入っていないか一応チェックしますね。」

「ジムの後はとにかく喉が渇くので、スポーツドリンクをがぶ飲みしたい。500mlだとすぐ無くなるから、1Lサイズはありがたいです。」


8. 統合分析と示唆

ここまでの分析を統合し、デカドリンク市場におけるビジネスチャンスへの示唆を導き出します。

市場の二極構造:「共有派」と「不安層」

市場は、イベントや日常的なシェアを前提にコスパを評価する「大容量コスパ共有派」(60.6%)と、デカドリンクのサイズ感に馴染みがなく「飲みきれない」といった不安を抱える「低認知・コスパ重視層」(39.4%)に明確に分かれています。それぞれに合わせたアプローチが必要です。

ファネル構造:「容量で認知し、味で決定する」

質問カテゴリ分析では「容量の目安」が最多回答でしたが、購買決定要因では「味」がトップでした。これは、消費者が「大きいサイズ」というカテゴリを認知した上で、最終的には個々の「味の好み」で購入を決定するという購買行動のファネル構造を示唆しています。

健康志向という共通の土台

クラスタを問わず、「糖分」や「添加物」を気にする声は共通して見られました。特に「低認知・コスパ重視層」は健康への懸念が強い傾向があります。低糖質・無添加といった付加価値を分かりやすく訴求することで、購買のハードルを下げられる可能性があります。


9. 結論と提言

本調査結果に基づき、デカドリンクの売上拡大に向けた具体的なアクションプランを提言します。

1) 商品開発・パッケージ

・シェア用途向けには2L弱で持ちやすいハンドル付き容器を投入(根拠:共有派60.6%、回避要因E2 10.9%)。

・低認知層向けに“飲みきり+味変対応”の700ml〜1Lサイズを展開し、シロップ付属キットやキャップ内蔵フレーバーで飽きを解消(根拠:低認知層39.4%、E3 9.1%)。

2) チャネル最適化

・スーパー/ドラッグでは容量×価格をPOPで明示し、“◯人で◯円/1杯◯円”のコスパ訴求を強化(Q2977 C1-2 13.5%)。

・コンビニ・自販機では即時性と冷たさに加え、糖分低減・無添加をフットワーク軽く訴求し健康配慮を可視化(E4-1 12.7%)。

3) プロモーション

・SNSでは“パーティー感”や“映えるサイズ比較”動画で共有派を狙い、クーポン付与で低認知層の試飲を促進(B3-1 13.3%/無料クーポン事例)。

・店頭では“飲みきれない不安0”を訴える保冷ボトルバンドルや再栓性能のデモを実施(E1 13.6%対策)。


AIインタビューを実際に体験してみませんか?

アンケートでは見えない「判断理由」を、会話形式で深掘りできます。




■この調査で使用した調査サービス

エモミルリサーチのAIインタビュー調査

■引用・転載時のクレジット表記のお願い

本リリースの内容を引用・転載される際は、必ずクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。

<例>「生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なうエモミルリサーチが実施した調査結果によると……」

■「エモミルリサーチ」について

URL :
https://emomilresearch.com/

このレポートの執筆者

渡辺 寛紀

ヴィアゲート株式会社 / 共同創業者・CBO

大学院卒業後、株式会社JINSの新規事業開発室にて、生体データを活用したIoTウエアラブル「JINS MEME」の企画開発に従事し、BizDev、PMとして多くのアライアンス構築をはじめ、事業を推進。JINS退社後はマーケコンサルを経て、セーフィー株式会社の新規ビジネス開発室へ参画。その後、ヴィアゲートを共同創業しCBOとして「エモミル」を統括。企画、マーケターとして一貫して新規事業開発に従事。

TOP