【東北電子専門学校様】学生のビジネス企画を「想像」から「検証」へ
生活者AIインタビューを活用した産学連携授業の実践事例

1. 取り組み概要

ヴィアゲート株式会社は、2025年11月〜12月にかけて、学校法人 日本コンピュータ学園 東北電子専門学校 総合情報ビジネス科2年生を対象に、AIによる生活者インタビュー「エモミルリサーチ」を活用した産学連携授業を実施しました。
本授業では、学生が自ら立案したビジネス企画をもとに、生活者の声をAIインタビューで収集・分析し、企画を改善・再検証する実践型プログラムを展開。
「思いつき」や「主観」に頼らず、データとリアルな声を根拠に企画を磨く体験を通じて、実社会につながる企画力・リサーチ力の習得を目指しました。


2. 授業設計のポイント

本授業は、以下の3点を軸に設計・実施しました。

生活者インタビュー・講師FB・改善再検証の実践プロセス

① 実在する生活者の声を“根拠”として使うこと

想像や思い込みではなく、多様な属性の生活者インタビュー結果をもとに、企画を検証できる環境を用意しました。

② 現役マーケターによる実務視点のフィードバック

講師はヴィアゲート所属の現役マーケター。学生の企画を市場・顧客視点で読み解き、改善ポイントを具体的に提示しました。

③ 改善 → 再検証までを1つの授業で完結

1回の調査で終わらせず、改善後に再度インタビューを行うことで変化を確認するプロセスを授業内で完結させました。


3. 授業の流れ(実践プロセス)

授業は以下のプロセスで進行しました。合計4日間のプログラムです。

授業の流れ図解

1日目|企画発表・AIインタビュー導入

学生によるビジネス企画発表/サービス説明・導入レクチャー/AIインタビュー①

学生自身が考えたビジネスプランとターゲットを発表し、企画の前提や狙いを全体で共有しました。あわせて、AIによる生活者インタビューの考え方や活用方法についてレクチャーを行い、各企画に対する 1回目の生活者AIインタビュー を実施。生活者からの評価・不安・期待を収集し、以降の企画検証に向けた土台を構築。



エモミルリサーチ 調査フロー

2日目|AIインタビュー結果分析・企画改善

AIインタビュー結果分析①/企画改善レクチャー/AIインタビュー②

1回目のAIインタビュー結果をダッシュボードで確認し、講師とともに生活者の声や数値データを分析。「どこが評価され、どこに不安があるのか」「何を改善すべきか」を整理しました。その後、得られた示唆をもとに企画をブラッシュアップし、改善後の企画について2回目の生活者AIインタビューを実施しました。

3日目|再検証結果の分析・最終ブラッシュアップ

AIインタビュー結果分析②/最終ブラッシュアップ

2回目のAIインタビュー結果を確認し、1回目との違いや変化を比較・分析。企画理解度や利用意向の変化を、数値とコメントの両面から捉えました。最終発表に向けて企画内容と資料をブラッシュアップし、「なぜ良くなったのか」を言語化して整理しました。

4日目|成果発表会

最終成果発表(2回分の調査結果を踏まえた発表)

各グループが、企画立案 → 生活者調査 → 改善 → 再検証のプロセスと結果を発表。2回分のAIインタビュー結果を比較しながら、生活者の声をどのように企画改善へ活かしたか、授業を通じて得た学びや気づきを共有しました。


4. 数字で見る教育効果(学生アンケートより)

授業の満足度は95%(「非常に満足/満足」)、成長実感は85%という高い教育効果が確認されました。

成長実感グラフ

企画改善グラフ

5. 学生の変化・成果(学生アンケートより)

学生ワーク
授業風景
成果発表

① 企画の捉え方が「主観」から「客観」へ

多くの学生が、「自分たちのアイデアを生活者視点で捉え直した」と回答。企画を「考えるもの」から「検証するもの」へと捉える姿勢が定着しました。

「自分たちでは気づけなかった視点が得られた」

「利用者の基準は想像より高く、厳しい意見もあり、企画を見直す必要があると感じた」

② 改善点が「抽象的な気づき」から「具体的な行動」に明確化

改善点が明確になった学生の多くは、「なぜダメか」にとどまらず、「どう直すか」まで具体的なアクションとして整理できていた点が特徴的でした。実際の授業では、以下のような具体的な改善行動が見られました。

  • 説明不足 → 説明文を追加し、企画理解度を向上
  • 衛生面への不安 → オペレーションや仕組みの見直し
  • ターゲット不明瞭 → 年齢・利用シーンを明確化
  • 価格が高い → 他サービス比較による再設定

③ 数値で変化を確認できたことが学習効果を高めた

AIインタビューでは、企画理解度や利用意向度などを取得し、結果を数値で可視化しました。感覚ではなく、数字をもとに議論が行われた点も大きな学びとなっています。

「企画理解度が20%上がり、数字で見えることで手応えを感じた」

「2回目の調査で結果が改善され、成果を実感できた」

④ AIの分析結果 × 講師フィードバックの相乗効果

学生からは、AIによるデータ分析と講師フィードバックを組み合わせて学べた点が高く評価されました。

「講師の一言で事業の考え方がガラッと変わった」

「社会人視点で考えるきっかけになった」


6. 学校教員コメント

教務部長 岩間宏博先生

「想像」したプランを「創造」に昇華できる産学連携の取り組みでした。学生同士では出しづらい“厳しい視点”も、AIインタビューを通すことで自然に得られる点が良いと感じました。生活者の声をもとに企画を修正し、また確かめるという循環は、まさに実社会で求められる姿勢です。自分たちがつくったビジネスプランにおいて、ターゲット顧客の要望について学生がより深く考えるきっかけとなる有意義な取り組みでした。

渡辺広海先生

1番答えを持っているのは消費者。厳しいコメントを受けて、学生が冷静に企画を見直す姿勢が生まれた。


7. ヴィアゲート講師コメント

ヴィアゲート講師 渡辺寛紀

ヴィアゲート株式会社 共同創業者 / CBO 渡辺寛紀

学生が「もっと調査したい」「もっと聞きたい」と積極的に自らの企画改善について考える姿勢がとても印象的でした。マーケティングや企画をはじめとして、「経営学」は体系化が難しい学問です。

著名な起業家の戦略が必ずしも再現できるわけではなく、経済学のような明確な法則があるわけでもありません。だからこそ、実際のビジネスに準じた「生きた実践環境」を用意することが重要です。ビジネスの答えは、教科書ではなく目の前の「消費者」の中にあります。今回の取り組みは、AIを活用したインタビューやマーケティングリサーチが、学生の現場力を高めるうえで有効であることを示す、有意義な事例だったと感じています。


8. 今後の展望

ヴィアゲート株式会社は、本取り組みの結果をもとに、社会科学やビジネス領域の教育機関を対象とした「AIリサーチ活用授業」の展開を進めていきます。特に、コストを抑えながら導入しやすい形を重視し、以下の取り組みを想定しています。

  • 教育機関向け授業プランの開発
  • 教員向け教材・指導資料の整備
  • 大学・専門学校への展開

これらを通じて、学生が就職前の早い段階から、実践的なマーケティングや顧客理解に触れられる学習環境の構築を支援していきます。

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