エービーシー分析(ABC分析)
エービーシー分析(ABC分析)とは、売上高・コスト・在庫などの指標を大きい順にランク付けし、優先度を決め管理するための分析フレームワークです。
もともとは在庫管理で行われていた分析方法ですが、品質管理、顧客管理などにも取り入れられるようになった分析手法です。
この分析方法を使うことで、売上の大部分を占める重要なアイテム(Aクラス)と、売上の一部を占めるけれども在庫管理に手間がかかるアイテム(Cクラス)を見極めることができ、これによって在庫の適切な管理や優先すべき顧客を明確にすることが可能になります。
エービーシー分析(ABC分析)では、売上高の割合を累積の売上高の割合が70%以下の商品群をA、71%~90%をB、91%~100%をCというグループに分類し、Aの商品を重点的に管理します。
どのような商品が売れ筋かを把握し、各グループの商品に合わせた適切な管理方法を実践することで、売れ筋商品の仕入れや露出を強化するなどの意思決定が可能になります。
尚、顧客管理においてABC分析をする場合は、顧客の購買履歴や売上データなどから分類します。
Aクラスの顧客(高付加価値顧客)、Bクラスの顧客(一般顧客)、Cクラスの顧客(低額購買顧客)というように分け、それぞれの顧客セグメントに合わせた戦略を展開します。
Aクラスの顧客には特別なサービスやプロモーションを提供し、高い顧客満足度を得られるようにし、Cクラスの顧客にはコストを抑えた効率的な対応を行いつつ、将来的な購買履歴を見据えた施策を検討します。
限られたリソースで顧客ごとに適切な資源を配分し、顧客ロイヤルティの向上に貢献することができます。
売上に関する戦略を組み立てる上で最も基本となる分析手法と言えるでしょう。