ニーズ
ニーズとは、消費者が持ち満たしたいと感じる欲求や必要とするものを指し、マーケティングにおいては、「ウォンツ」に呼応して使用されます。
ニーズとウォンツには複数の解釈が存在しますが、主に「ニーズ」は消費者が商品・サービスに対して抱く「必要性」を指し、「ウォンツ」は商品・サービスに対して抱く「欲求」を指す場合が多い。
食料、住居、安全、社会的な繋がりなどが基本的なニーズとされます。
例えば、消費者の「お腹が空いた」というニーズがあるとしたら、「ピザを食べたい」といった具体的な商品・サービスに対して感じる欲求がウォンツとなります。
ニーズは様々な要因によって形成され、個々の人や市場によって異なるニーズが存在し、これらは社会情勢や経済、文化、置かれている立場によって変わります。
商品やサービスが顧客のニーズを満たすことができれば、顧客満足度が高まり、競争力を強化することが可能で、製品やサービスの改善にも繋がります。
消費者のニーズは、日々変化し、多様化していくため、ビジネスを成長させる上では柔軟な対応が求められます。
この消費者ニーズを基にした考え方として「ニーズ発想」というものがありますが、これは顧客ニーズ(顧客が必要としているモノ、コト)から、商品企画の発想を行う手法です。
マーケティングでは、顧客の「不」を見つけることが重要と言われますが、ニーズ発想では、調査によって顧客の「不」を見つけてから、その不を解消する手段として商品企画を行います。
例えば、ある企業が市場調査を通じて発見した顧客ニーズの中に「忙しくて健康的な食事を食べられていない」という「不」があったとします。
この「不」に対して、企業が「定期的かつ自動でヘルシーな食事セットが届くサービス」を企画・提供したとすれば、これはニーズ発想です。
ニーズ発想は市場に受け入れられやすく、必要以上の販促費を投下しなくても売れる可能性が高いという強みがありますが、一方で独自性のある商品やサービスになりにくいという弱みがあります。